手を上へ 胸に愛を

先生の、一番最初の音楽の授業を覚えていますか?
何のために音楽はあるんだろう、ということについてみんなで話し合いましたね。


気持ちを伝えるため
気分を変えるため
みんなで楽しむため
団結するため


あの時は出てこなかったけれど、音楽には


記録するため


という機能もあるんです。


あなたが、これから大きくなっていく中で、一生忘れたくないような嬉しいことや楽しいこと、そして忘れてはいけない悲しいことや辛いことに出会うことが何度もあるでしょう。


しかし記憶というものは、だんだんと風化していくものです。


その時に、どんなものだっていいから、何か一つ、歌を思い浮かべてください。
流行りの歌でもいい。
何気なく口ずさんだ鼻歌でもいい。


歌に思い出が記録されて、その歌をきいたり、口ずさむ度に思い出がよみがえり、あなたを元気づけたり、勇気づけたり、時には戒めてもくれます。
その歌は、きっと記憶よりも鮮明に、思い出の匂いや景色、感情を目の前によみがえらせてくれます。


どんな記録よりも鮮明に、思い出を呼び出してくれます。


ここでできた思い出は、どんな歌に記録されるのでしょう。
次にどこかで会ったときに、色んな思い出の詰まった歌を教えてください。
先生からの宿題です。


あなたが、よい音楽に出会えますように。